ぎっくり腰について

湿気が多く嫌な季節になりましたが、いかがお過ごしですか?
今日はこれから梅雨の季節に多いぎっくり腰について予防法も含めご説明いたします。
なぜ梅雨の時期に多いかはわかっていませんが、私が思うに多湿と冷えが原因と考えます。
 
私が考えるぎっくり腰には大きく分けて2種類あります。
①ある動作をきっかけに瞬間的に強い痛みが発生する
②だんだん強い痛みになっていく
①のタイプは屈んだ時、物を持ち上げようとした時など、皆さんがこれぞぎっくり腰というタイプです。
②のタイプは朝起きた時からなんか少し腰の調子が悪いなぁと思っていたら、午後になるにつれて だんだん痛みが強くなっていくタイプです。
経験上②のタイプの方が長引く傾向にあります。
皆さんは重いものを持ち上げることが危険だと思っているかもしれませんが、実際は軽いものを取るときになることが多いのです。
ふと床に落ちた消しゴムを取ろうとしたり、テーブルにあるお皿に手を伸ばした時などです。
重いものを持ち上げる時はその事に意識が集中しているのでぎっくり腰になることは 少ないと言われています(ただし繰り返し行うと痛める原因になります)
 
ではどのように予防すれば良いのでしょうか?
 
結論から言うと100%というものはありません。しかしこれを気をつければ かなりの確率で予防できます!
1 前屈みのときに膝も曲げる
2 せき、くしゃみをするときは身体を反らす
3 筋トレするよりストレッチ
4 身体を冷やさない
 
1は日常どんな時でも重要です。
床の消しゴムを取る時や、顔を洗う時など 膝を曲げながら屈めば腰の負担が減ります。
かなりの人が顔を洗うとき両膝がピンと伸びています。
2は特に顔を洗っているときなどにせき、くしゃみをすると急激に腰にストレスがかかります。
前屈姿勢+せき、くしゃみは禁忌です!
なのでせき、くしゃみをしたくなったら必ず顔を上げましょう!
3は多くの方で間違った見解をお持ちなのが、筋肉を付ければぎっくり腰にならないと思っていることです。
筋トレしているスポーツ選手やボディビルダーの選手でもぎっくり腰になります。
原因は筋肉を鍛えることで筋肉が固くなり伸縮性が失われることが原因と考えられます。
4は身体が冷えると筋肉内の血流が悪くなり、筋肉の可動性が減少します。
そう考えると冬が危険かというと意外にもぎっくり腰が一番多いのは6~7月の湿度が高くムシムシした時期です。
寝ている間に冷房で冷やされた、汗をかいたまま冷房の効いた部屋で長時間座っていたなど、汗が蒸発するときに身体の皮膚温が低下しさらに同一姿勢により筋血流量が減少しているときが要注意です!
 
鍼灸ではぎっくり腰に大変有効ですが、動けないほどの痛みの時は整形外科で注射を打って頂きその後に鍼灸を受診されるのが有効です。
 
体を冷やさず、ストレッチをこまめにし、日頃から鍼灸、カイロプラクティックでメンテナンスすることが最大の予防と考えます。
 
神谷良孝
©神谷総合治療センター